田の字?ワイドスパン?マンション選びで知っておきたい間取りプランの特徴
マンションを選ぶときに重視しがちなポイントは、立地環境や物件価格ではないでしょうか。しかし、今後の生活の快適性を左右する「間取り」もしっかり考えておきたいポイントです。
今回の記事では、マンションならではの代表的な間取りについてそれぞれの特徴を紹介していきます。
◆マンションでは定番中の定番「田の字プラン」
マンションと聞くと、「外廊下を通って各戸の玄関へ」と頭にイメージが浮かぶ人も多いかもしれません。そんな外廊下型のマンションでは、「田の字プラン」の間取りが主流です。
玄関を入ると縦に伸びた廊下があり、その両側に個室、浴室、トイレなどがバランスよく配置されているスタイル。長めの廊下を進んだ先にあるのがリビングです。間取り図面を上から見ると、漢字の“田”の字に似ている由来で「田の字プラン」と言われています。
そして、田の字プランのなかでも「縦長リビング」「横長リビング」と2パターンあります。
縦長リビングは間取り図面ではリビングが縦長の形状です。部屋を縦長にすることで、バルコニー側には、リビングのほかに和室や寝室等を配置することができます。そのため、リビング以外の部屋も日当たりが良くなって快適度がアップしそうですね。
一方の横長リビングの場合、バルコニーに接しているのはリビングのみ。リビングは明るく開放的な空間になりますが、中間に位置している個室のなかには「窓がない」箇所ができ、暗いという不満が出てくるかもしれません。
◆間口が広めの「ワイドスパン」
一般的なマンションの間口は、おおよそ6メートルほど。それよりも広めの7~8メートル前後の間口を持つ間取りタイプを「ワイドスパン」と呼んでいます。間口が広い分、奥行きが浅めとなりますが、バルコニーに接する部屋がリビング以外にもできるメリットがあります。各部屋の横幅を短くすれば、バルコニー面に3部屋並べることも。採光が確保できるため満足度が高まりそうですね。また、長い廊下が不要になるので、その分を収納スペースにあてることもできるでしょう。
◆ちょっと個性的な間取り「センターイン」
「センターイン」は、玄関が中央寄りに設計されているタイプ。田の字タイプのように長めの廊下を配置する必要がなく、玄関からの距離のバランスがいいのが特徴です。
例えば、玄関を入って左に寝室や子供部屋、右にリビングを配置すれば、プライベート空間と家族が共有する空間を分けることが可能。プライベートスペースに他人が来てほしくないという来客の多い家庭には魅力的でしょう。「お客さんが来ているときに廊下ですれ違いたくない」という希望があるときには、検討しても良さそうですね。
◆まとめ
「田の字プラン」「ワイドスパン」「センターイン」を紹介しました。採光面、廊下の長さなどが配置によって変わることが分かりましたね。集合住宅であるマンションは、どうしても間取りタイプによって快適性が変わることが多いです。
家族構成やライフスタイル、住む人の考え方によって「快適だ」と感じるポイントは違うでしょう。ただ、間取りを安易に決めてしまったため、住み心地が悪くなる失敗も少なくありません。
間取り図面から読み取りにくいことは、物件見学の際にしっかり目で見てチェックすることがおすすめです。